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ココロに残ってるコトバ

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「本物とニセモンは、よう似とるな」

 

 

 

 

お年寄りのコトバには不思議な力がある。

 

日向ぼっこしながら飲むほうじ茶のように、

ココロのガードを取り去って

スッと私の中に入ってくる。

 

私はおばあちゃん子だったからかもしれないけど

私の中に「お年寄りお宝語録」というのがあって

ときどき顔を出す。

 

お年寄りからもらったそれらのコトバは

 

普段は忘れている (^~^)

全然、忘れてる (-^□^-)

完全に忘れてる。( ´艸`)

 

 

でも、ある瞬間に

ふっと浮かんでくる。

 

これもそんなコトバのひとつ。

 

 

あるとき、知り合いのおじいさんが私にこんなことを言った。

 

 

私に言ったのじゃないのかもしれないけど。

ひとりごとだったのかもしれないけど。

 

しみじみと不思議そうに

自分で発したコトバを、

自分で味わってるようなそんな話し方だった。

 

「本物とニセモンは、

あれは、よう似とるなぁ」

「はぁ、そうですね」と私。

(恥ずかしくなるくらいテキトーな相づち)

 

 

 

気にせず、おじいさんは続ける。

 

「あれはどっちが本物かわからんくらい、よう似とるゎ」

 

「むしろ、どっちか言うたら

ニセモンの方が本物よりも

ずっと、本物らしゅう見えるなぁ

えらいこっちゃ(笑)」

 

おじいさん、感心したように、しみじみとうなずく。

 

そして少し経ってから、こう言いました。

 

 

「けんど、ニセモンと本物は

 

 

最後がちがうな」

 

 

 

 

このところ、このコトバが何度もココロに浮かんでくる。

 

「最後がちがう」

 

 

そのとおりだと、しみじみ思います。

言われてから28年も経ってから

やっとこのコトバのすごさが理解できました。

 

あらためてココロに刻みます。

 

マジー拝

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マジー(馬嶋昌代)

共感デザイナー&グラフィックデザイナー&布アーティスト
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