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11.292017
ココロに残ってるコトバ
「本物とニセモンは、よう似とるな」
お年寄りのコトバには不思議な力がある。
日向ぼっこしながら飲むほうじ茶のように、
ココロのガードを取り去って
スッと私の中に入ってくる。
私はおばあちゃん子だったからかもしれないけど
私の中に「お年寄りお宝語録」というのがあって
ときどき顔を出す。
お年寄りからもらったそれらのコトバは
普段は忘れている (^~^)
全然、忘れてる (-^□^-)
完全に忘れてる。( ´艸`)
でも、ある瞬間に
ふっと浮かんでくる。
これもそんなコトバのひとつ。
あるとき、知り合いのおじいさんが私にこんなことを言った。
私に言ったのじゃないのかもしれないけど。
ひとりごとだったのかもしれないけど。
しみじみと不思議そうに
自分で発したコトバを、
自分で味わってるようなそんな話し方だった。
「本物とニセモンは、
あれは、よう似とるなぁ」
「はぁ、そうですね」と私。
(恥ずかしくなるくらいテキトーな相づち)
気にせず、おじいさんは続ける。
「あれはどっちが本物かわからんくらい、よう似とるゎ」
「むしろ、どっちか言うたら
ニセモンの方が本物よりも
ずっと、本物らしゅう見えるなぁ
えらいこっちゃ(笑)」
おじいさん、感心したように、しみじみとうなずく。
そして少し経ってから、こう言いました。
「けんど、ニセモンと本物は
最後がちがうな」
このところ、このコトバが何度もココロに浮かんでくる。
「最後がちがう」
そのとおりだと、しみじみ思います。
言われてから28年も経ってから
やっとこのコトバのすごさが理解できました。
あらためてココロに刻みます。
マジー拝
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マジー(馬嶋昌代)
代表 : ヴェニオ物語合同会社
共感デザイナー&グラフィックデザイナー&布アーティスト
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